テニスのシャツはなぜポロシャツになったのか?

カジュアルな服装のときや、仲間うちでテニスをするときなど、幅広く人気のあるシャツに、ポロシャツがある。

このポロシャツの起こりは、名テニスープレーヤーであり、後にラコステ社を創設するルネーラコステ氏が、より着心地のよい、テニスに最適なシャツをつくるように、イギリスのあるメーカーにオーダーしたのがはじまりだ。

ラコステ氏が提案したのは、ハードなスポーツであるテニスの試合では、大量の汗をかいてシャツがびしよ濡れになってしまったり、プレー中にどんどん上がる体の熱がこもることから体を守ろうというものだった。そこで、汗をどんどん吸収し、なおかつ、上昇した熱をうまく発散させることのできる綿ニットでシャツをつくるように指示したのだ。

ところで、なにかヘンだな? と思わないだろうか。テニス用のシャツに、わざわざほかのスポーツの名であるポロがついていることを。どう考えたって、ポロシャツとポロ競技は結びつかない。では、いったいこのポロは、どこから名付けられたのだろうか。

これは、やはりポロ競技のポロの意味なのだ。当時、ポロ競技用のシャツは、ジャージーを使っていたために、そのシャツを参考にして新しく改良され、つくられたのがラコステ氏提案のポロシャツだったというわけだ。

収縮性のよい生地でできたスポーツウェアといえば誰もがポロ競技用のシャツを思い浮かべる時代だったのだ。

ちなみに、ラコステ社ができてからは、ポロシャツといえば、ラコステ社の看板商品となった。
ラコステ社のシャツは、表編みと裏編みを組み合わせた鹿の子編みの綿ニットでつくられており、そのため布が立体的に交差してすき間ができているので、風通しもよく、しかも熱を逃がしやすいように工夫されている。

さすがに一流の選手が発案しただけあって、テニスウェアにはなにが必要かを十分考慮した、心憎いウェアのひとつである。